浜田城の歴史・見どころ

浜田城の歴史

浜田城は、浜田市街の中心に位置する標高70mの独立丘陵、亀山に築かれた。山麓には浜田川が流れ、松原湾にも近い。元和5年(1619)、古田重治は徳川頼宣の和歌山転封にともない、伊勢国の松坂城から浜田へ国替となり、那賀・美濃・邑智郡と丹波国船井郡内を合わせて5万5千余石を与えられた。重治は領内各地を検分したのち現在地への築城を決め、鴨山を亀の縁起にちなんで亀山と改めたと伝わる。

築城は元和6年(1620)2月に始まり、同年11月には地普請の大概を終え、元和9年(1623)に城と城下の諸工事が完了したと伝わる。本丸には高さ約14mの三重櫓(天守)が置かれ、城内にほかの櫓はなかった。二ノ丸や三ノ丸には番所、諸役所、土蔵、屋敷などが配され、浜田城は以後の藩政を担う拠点となった。

古田家は二代で改易となり、慶安2年(1649)には播磨国宍粟から松平康映が入城した。宝暦9年(1759)から10年間は本多中務家が入り、その後は再び松平周防守家が浜田城を居城とした。天明6年(1786)には1万石の加増を受けたが、天保6年(1835)、松平康任が仙石事件に連坐して老中を辞任し、隠居した。翌天保7年(1836)には奥州棚倉への転封があり、竹島事件も発覚して藩内は混乱した。その跡には上野国の館林城から松平斉厚が入った。

幕末の慶応2年(1866)、長州兵の進撃を受けるなか、藩主松平武聡は7月18日に浜田城を自焼して退城した。これによって、長く藩政の中心を担った浜田城は、城としての役目を終えた。なお、三重櫓(天守)はこのとき焼失したとも、焼け残ったとも伝わり、その存亡は明らかではない。

浜田城の特徴と構造

浜田城は、浜田市街の中心にある標高70mの独立丘陵に築かれた平山城で、山麓を浜田川が流れ、松原湾にも近い。城域は『日本城郭大系14』によれば466m×250m。本丸を中心に二ノ丸、三ノ丸を配し、東側には幅約30mの内堀を設け、浜田川とともに城域を画していた。

本丸には高さ約14mの三重櫓(天守)があり、城内にほかの櫓は設けられていなかった。本丸の北側には高さ約5.5m、西側には約4mの石垣が築かれていた。二ノ丸には櫓台、焔硝蔵、本丸常番所、時打番所が置かれ、三ノ丸には諸役所、土蔵、表屋敷、南屋敷などが並んだ。『日本城郭大系14』によれば、三ノ丸の建物は3740㎡に及んだ。

城門には一ノ門、二ノ門、中ノ門、大手門などがあり、二ノ門と中ノ門は多門造り、ほかは冠木門だった。本丸から中ノ門までは約220m、中ノ門から大手門までも約220mあった。夕日ヶ丘の西側には庭園や茶屋も設けられていた。現在の城跡には本丸や石垣が残り、浜田城の遺構を現地で確認できる。

浜田城の整備状況

浜田城跡は昭和37年(1962)6月12日に島根県指定史跡となっている。浜田市は城山公園の整備にあたり、城郭遺構を保存しながら発掘調査や学術的調査を進め、自然環境も保全する方針を掲げた。

城山エリアでは、石垣や階段の保全・修復、園路や旧浜田県庁門・中ノ門への見学動線、安全柵、案内・解説サインなどの整備が計画された。散策路は現況をできる限り活用し、安全性と周遊性の向上に必要な箇所を整備する方針とし、出丸石垣の活用や樹木の伐採による眺望確保、桜などの植栽も盛り込まれている。

参考文献:

  • 『日本城郭大系14』(新人物往来社)
  • 「浜田城跡」(浜田市教育部文化振興課)
  • 『浜田城周辺整備基本方針(城山公園整備)』(浜田市)

浜田城をより深く学ぶ展示・資料館・学習スポット

浜田市浜田城資料館

浜田城跡の麓にある資料館。歴史的建造物「御便殿」を活用し、浜田城を中心に、城下町や北前船の寄港地として栄えた外ノ浦、御便殿の歴史などを紹介している。浜田城を歩く前後に立ち寄れば、城と城下町、港とのつながりを理解しやすい。入館無料。

浜田城周辺グルメ・名物料理

浜田の海の幸

日本海に面する浜田は、古くから漁業が盛んな土地。浜田漁港には多彩な魚介が水揚げされ、なかでも「のどぐろ」は浜田を代表する味覚として知られる。刺身や寿司、煮付け、焼き物など、城めぐりのあとは日本海の魚を味わいたい。

赤天

浜田を代表するご当地グルメのひとつが「赤天(あかてん)」。魚のすり身に赤唐辛子を練り込み、表面にパン粉をまぶして揚げた赤い練り物で、ピリッとした辛さと独特の食感が特徴。軽く炙り、マヨネーズや醤油を添えて食べるのも定番。酒の肴にもよく、浜田の土産としても親しまれている。

浜田城周辺ホテル・宿泊情報

島根浜田ワシントンホテルプラザ

JR浜田駅から徒歩約3分と、鉄道で浜田城を訪れる際に便利なホテル。朝食では、のどぐろや赤天、板わかめなど地元の味を取り入れた「石見朝食」も楽しめる。浜田城をはじめ、市内観光の拠点として使いやすい。

いわみの湯 美又温泉 なごみ湯宿かなぎ

浜田城めぐりとあわせて温泉を楽しむなら、美又(みまた)温泉の「なごみ湯宿かなぎ」へ。山あいの温泉地にあり、城跡を歩いたあとにゆっくり滞在したい人に向く。浜田市街から少し足を延ばし、温泉まで含めて浜田の旅を楽しみたいときの宿泊先。

国民宿舎 千畳苑

日本海の景観を楽しみたいなら、海辺に建つ「国民宿舎 千畳苑」。浜田城とあわせて海岸部を巡る旅にも組み込みやすく、浜田の海の幸を味わいながら滞在できる。城だけでなく、日本海の風景まで楽しみたい人におすすめの宿。

浜田城アクセス・駐車場・営業時間

所在地

住所:島根県浜田市殿町

県別一覧:[島根県の城]

電話:0855-28-7151(浜田市浜田城資料館)

開館情報

浜田城は散策自由。浜田市浜田城資料館は9:00~17:00。休館日は月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、展示替え期間、年末年始(12月29日~1月3日)。入館無料。

アクセス

鉄道利用

JR山陰本線「浜田駅」下車、徒歩約20分。

マイカー利用

浜田自動車道「浜田IC」から約10分。浜田市浜田城資料館に無料駐車場あり(26台)。

地図