2021.03.12   /   城のYouTube動画『映像で観る城景』, 城の撮影方法(城郭写真家)   /  

シリーズ『映像で観る城景』

「映像で観る城景」は、日本の城や歴史遺跡の魅力を美麗に撮影する動画シリーズです。ぜひご自宅のテレビなど大画面で、風光明媚な城のリラクゼーションフィルムをお愉しみください。

映像で観る城景#04 『姫路城西の丸百間廊下 4K』

姫路城西の丸櫓群と長局

姫路城の西の丸百間廊下の4K映像です。長さ約121間(約240m)を歩きます。百間廊下は西の丸の西側の守る5基の櫓と渡櫓で構成されています。南のワの櫓から始まり、レの渡櫓、仮設廊下、ヲの櫓、タの渡櫓、ルの櫓、ヨの渡櫓、ヌの櫓、カの渡櫓と続き、化粧櫓が最も北に位置しています。この中で防御の意識が高いのはヲの櫓です。動画ではどの櫓にいるのか解りやすいようチャプターを設けました。

廊下は城外側に設けられ幅一間(一部一間半)で、城内側には主に部屋が設けられています。廊下を仕切る戸は数多くあり、動画中で少なくとも15箇所をくぐります。このほか今回は「百間廊下」を印象付けるためアップしていませんが、埋門3箇所や、千姫のいた化粧櫓に近い渡櫓には部屋を行き来できる扉が別途設けられた主室と付属室があり一説によると千姫に仕えた侍女たちの部屋とも云われています。長局といわれる由縁です。化粧櫓はまれに特別公開があります。西の丸百間廊下(長局)は、姫路城らしい可憐さと城の防備を印象付ける建築群です。是非またいつか訪れてみてください。

動画の撮影は午後3時30分付近で人が切れるのを1時間ほど待ちながらを3日間繰り返し行いました。今回の動画はレンズ LAOWA 15mm F2 ZERO-D を使用したマニュアル撮影です。LAOWA(ラオワ)は中国のレンズメーカーで、日系大手光学メーカーにおいて光学設計に従事していた人が作りました。ディストーションゼロ、つまり、レンズの歪みがありません。これが最大の特徴で建物を撮影するのに良く、柱や壁など、水平垂直のラインが真っ直ぐになります。描写は周辺に至るまで驚くほどシャープでよく出来ています。設定はマニュアルレンズなので全て手作業となります。また、姫路城の百間廊下は、廊下によって明るいところと暗いところの明暗差が激しく、廊下ごとに設定を変える必要があります。長いシーンは明るさの平均値を出すのに時間を要しています。暗いところは、高感度耐性の強いカメラで画質を荒らさないギリギリなところを狙います。カメラは年々、高感度耐性(暗い場所でも美しく描写)が優れてきておりオリンピックYearである2020年(2021年)は、これがさらに一段上がりました。まだ詰めるところはありますが、この映像は、きっとはじめて目にするものではないかと思われます。ぜひテレビなど大画面でお愉しみください。
2021年3月、YouTubeチャンネルを稼働致しました。YouTubeの更新頻度は低いものとなりますが、もしよろしければチャンネル登録をお願い申し上げます。
(撮影:岡 泰行)

シリーズ『映像で観る城景』

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