写真:岡 泰行

郡山城の歴史と見どころ

郡山城現地では、城内にある「柳沢文庫」に瓦や関連書籍がある。中でも転用石についての調査報告はその多さに驚かされる。また、郡山城天守台の発掘調査現地説明会資料は、大和郡山市のサイトで閲覧できる。

なお、復元された多聞櫓内部に入るには、2月の大和郡山盆梅展か、大和郡山お城まつりの時に行くと入ることができる。

郡山城の関連書籍

『平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町~郡山の歴史と文化~』
(大和郡山市まちづくり戦略課文化財保存活用係)
『平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町~郡山の歴史と文化~』大和郡山の古代、中世、近世、近現代まで郡山の歴史を網羅した一冊。特に筒井氏から始まる郡山城の築城から豊臣秀長の郡山城、そして江戸期から廃城まで、詳しく触れられている。また郡山城下町の整備と運営もその歴史をつぶさに知ることができる。城郭カメラマン岡 泰行も一部で写真提供を行った。2022年3月31日大和郡山市発行、B5、約400ページ、価格は2,000円。

郡山城の撮影方法

郡山城の代表アングル

本来は天守台裏の逆さ地蔵とか、その転用石の多さや縄張りが特徴のひとつだが、ここでは絵的に郡山城らしさを表すアングルをご紹介。

五軒屋敷池ごしに追手東隅櫓

五軒屋敷池ごしに追手東隅櫓近鉄橿原線の線路横から、追手東隅櫓を望むアングル。東向きのため午前中が良い。鉄道の電線が写るがここは画像加工でなんとか乗り切りたい。季節は桜の綺麗な春または紅葉の秋が良いだろう。レンズは50mm程度で充分だ。

月見櫓と梅林門

月見櫓と梅林門月見櫓と追手門を水堀越しに捉えるポイント。こちらも東向きのため午前中にどうぞ。夏場は木々が生い茂るため、石垣などの構造美が捉えずらいが、紅葉シーズンまたは桜の時期なら狙い目かも。レンズは35mm程度の広角で。

本丸西側、常盤郭の小道から

本丸西側、常盤郭の小道から中仕切門跡から北上する本丸の堀越しに、その石垣を堪能できる小道がある。ここから本丸の高石垣や天守台石垣が迫力あるスケールで見られる。途中、馬場先門跡石碑なども要チェック。

郡山城の写真集

城郭カメラマン撮影の写真で探る郡山城の魅力と見どころ「お城めぐりFAN LIBRARY」はこちらから。

郡山城の関連史跡

大和郡山城の移築城門がある「永慶寺」大和郡山城南御門の移築城門のある「永慶寺」、豊臣秀長墓所である「大納言塚」は押さえておきたい。また、ついつい見落としがちになるのが城の北西にある「桜御門跡」。堅牢な石垣が残っているから要チェック。豊臣秀長墓所「大納言塚」そのほか、近年整備された外堀緑地。南門と北門が復興され外堀が公園として整備されている。武将好きな方は「春岳院」へ。大納言豊臣秀長の菩提寺 で、豊臣秀長画像がある。そのほか平成元年に作られた豊臣秀長の木像も。見学するには春岳院の許可が必要だ(詳しい場所は上記Googleマップをチェック)。

環濠集落「今井町」はじめて奈良を訪れた人には、「大和の金は今井に七分」とうたわれた今井町にも足を運んでもらいたい。寺を中心に栄えた寺内町の環濠集落で堺のように自治都市として栄え、今も8割以上の民家が江戸時代の様式を保ち、門や堀などが復元されている。圧巻の環濠集落。

筒井城城では、「近鉄郡山駅」からひと駅の「筒井駅」に、大和国の中心だった筒井順慶の城、筒井城。またさらにひと駅下って「平端駅」付近には、「筒井順慶の墓・五輪塔覆堂」がある。そのほか、小泉城石田家住宅(中家環濠住宅・多聞城の移築城門がある)などが近い(詳しい場所は上記Googleマップをチェック)。

郡山城の史跡めぐりにこだわる最適なホテル

JR郡山駅付近に数件、ビジネスホテルがあるが、大和郡山城は半日もあれば充分攻略ができるので、あえてこの地に泊まる必要はないだろう。ここは思い切って、環濠集落「今井町」も一緒に攻めておこう。今井町のある近鉄電車「大和八木西口駅」付近のビジネスホテル利用が便利。「大和橿原シティホテル」大和八木西口駅徒歩2分、「橿原タウンホテル」大和八木西口駅徒歩13分、「ビジネス観光ホテル河合」大和八木駅徒歩5分ほか。

郡山城のアクセス・所在地

所在地

住所:奈良県大和郡山市城内町 [MAP] 県別一覧[奈良県]

電話:0743-52-2010(大和郡山市観光協会)

開館時間

大和郡山城天守台展望施設利用時間は次の通り。
4月〜9月:7:00〜19:00
10月〜3月:7:00〜17:00
それ以外のエリアは散策自由。

アクセス

鉄道利用

近鉄橿原線、近鉄郡山駅下車、北へ徒歩10分。

マイカー利用

西名阪自動車道、郡山ICから、または、第二阪奈有料道路、宝来ICから、いずれも6.5km(約14分)。梅林門前駐車場が無料駐車場(10台)。

城ファンの気になるところ (15)

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    筒井氏の城だったがその後、羽柴秀長の城となった。春は桜がきれい。現在、城内に2つの高等学校がある。

    ( たんじる)

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    大和郡山城は墓石などの転用石の宝庫。特に天守台に注目。裏側(北)にまわると逆さ地蔵ほか、多くの地蔵が奉られている。

    ( 半兵衛)

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    毎年4月1日〜15日までお城祭り(別名桜祭り)、天守台はあるが建物である天守閣はない。

    ( 又兵衛)

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    大和郡山城はなんといっても,大納言秀長の居城であったこと!大納言塚(豊臣秀長廟)も訪れたいですね。大学生のとき(8年前)、友人と訪れました。天守台に登ると、1組のカップル(高校生)が寄り添いながら佇んでいました。しかし、私は展望を楽しもうと、石垣の端に歩いていきました。結果として、そのカップルに近づきました。そこからは薬師寺の両塔が望めました。「おい、いい眺めだよ。」と振り向くと、友人どもは後方に突っ立ったまま。とくに女性からは白い眼で見られ、私に対する「デリカシーのかけらもないやつ」という評価が決定的になってしまいました。

    ( 団吉)

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    石垣のみの城跡なのが残念ですが、きちんと整備されています。そして、行くならぜったい春!桜がとてもきれいです。大和郡山市は、金魚の生産量(養殖量?)が全国一だそうなので、あちこちに「いけす」があって飼育されています。お城の周りには大納言塚以外、これといって何もないので、暇だったら金魚と戯れてください。排水溝にも普通に泳いでいますよ。

    ( 中村周平)

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    織田信長が大和唯一の城として残すために、明智光秀に検分させ、城主として筒井順慶に築かせた。その後豊臣秀長によって紀伊・和泉・大和の百万石の城として整備拡張された。幾度も城主の変遷の後、甲斐より柳澤家が入り幕末を迎える。現在も柳澤神社と柳澤文庫がある。

    ( 敬 徳)

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    追手門横の隅櫓はギャラリーとしてちょくちょく展示会やってます。そしてこれが必見!城かがり能!なんと追手門広場(つまり野外)で能と狂言が演じられます。しかも夜、かがり火を焚いて。例年春と秋の二回行われています(屋内の場合もあります)。

    ( 敬 徳)

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    感動的なのは夕暮れ時に天守跡のてっぺんから北の少し右を見ると、夕焼けに染まる薬師寺を見ることができます。そのままずうっと東へ目を移すと、東大寺大仏殿の大屋根や若草山が見えます。山焼きの花火ももしかしたら見れるかも。

    ( 敬 徳)

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    柳澤の殿様が金魚を飼っていて、そんなことで金魚の名産地。址すぐ東に紺屋町があり、そちらへ行くと金魚グッズ専門店があります。金魚すくいも出来ます。

    ( 敬 徳)

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    毘沙門曲輪には柳沢文庫があります。ここには大和郡山城ポスターが売られていて、郡山城の昔の様子を復元した地図になっています。また桜祭りの時には観光ガイドで見所の桜付きの地図がもらえます。

    ( 織田信澄)

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    奈良では、規模的には、大和郡山城高取城宇陀松山城の3城を、戦国時代的には、信貴山城多聞山城筒井城の3城を見ておきたい。

    ( shirofan)

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    平成25年10月21日から平成29年3月下旬まで天守台への立ち入りは禁止になっている。

    ( 山城守)

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    豊臣秀長の大和郡山城の天守は、徳川家康によって、京都の二条城の天守として移築され、寛永元年(1624)、徳川家光が二条城の改修を行なった際に、京都の淀城天守として、再び移築された。その後、宝暦6年(1756)、落雷で消失したらしい。

    ( 秀長)

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    天守閣のあった石垣の北側には、数石の地蔵とさかさ地蔵が祭られたトタン屋根の粗末ながらも小さい地蔵尊があったはずでした。記憶では平成になるまでは確かにあった。そこへ夜行くと・・・という話も。石垣の階段を上がると石碑があり、その下をくぐると良い事があると子供ながらに信じてた。

    ( 元地域住民)

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    兄弟城の大阪城は日に7千人以の観光客。ここがヤマト郡山城の宣伝にまたとないチャンス。先の台風で天守閣広場の真ん中のタイムカプセルの前の大木が倒れて、今は円形の花壇が空いています。ここに大和郡山城から良い植物を寄贈して、大阪城との関係を書きいれた寄贈ペナントを置く。こうした話を大阪城と交渉してみられてはいかがですか

    ( 城好きの匿名希望)

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