日本各地の城には、天守の代わりや防衛の要として築かれた「三重櫓」が現存・復元の形で残る例がある。三重櫓は、小天守とも呼ばれる重要建造物で、戦国から江戸時代初期にかけて多く築かれた。天守を失った城にあって、その姿や構造を今に伝える貴重な存在である。現存する三重櫓の多くは国指定重要文化財となり、歴史的・建築的価値が高い。本ページでは、現存三重櫓や復元三重櫓をもつ城を一覧で紹介し、それぞれの見どころと特徴をわかりやすく案内する。

現存する三重櫓(一覧)

戦火や廃城を免れ、江戸時代当時の姿を今に伝える三重櫓。国指定重要文化財となっているものも多く、木造建築の精緻な構造や装飾から、当時の技術と美意識を知ることができる。

天守の代用となった三重櫓

天守が築かれなかった城や、失われた後にその役割を担ったのが三重櫓である。外観・規模ともに天守に匹敵する造りをもち、城下に対して威容を示す象徴的存在だった。

復元された三重櫓

失われた櫓を史料や絵図をもとに再現したもの。復元三重櫓は、かつての城郭景観を再び蘇らせ、地域の歴史的景観や観光資源として新たな価値をもっている。