大阪城内には13棟の重要文化財がある

大阪城に残る千貫櫓、金蔵など13棟の重要文化財は、その外観は見学自由だが、建物内部は特別公開時しか見ることができない(特別公開の有無は「櫓の公開情報(大阪城パークセンター)」でチェックを)。中でも、大手の枡形虎口はその現存率と規模から国内最大級と言っていい。毎年、ゴールデンウィークや10月や11月の祝祭日前後に大手多聞櫓や千貫櫓の特別公開があることが多いが(毎年約3,000人が訪れる)、その時期に確実に公開が約束されている訳ではないので、櫓内部を見たい場合は狙って行く必要があるぞ。

大阪城特別公開の極上エキスパートガイド

多聞櫓内の説明は、特別公開に行くともらえるA4三つ折りのパンフレットと、櫓内にわずかに設置された案内板のみで、現地スタッフも内部の細かなことに詳しい訳ではない。そこで、城ファンの目線で、現地で目に見えるものを中心に、筆者が気がついたことを特別公開時の写真とともに記載しておこうと思う。是非、いろいろなポイントを探しながら櫓内を歩いてみてほしい。
大阪城を構成する建築遺構や重要文化財、続櫓渡櫓千貫櫓焔硝蔵乾櫓など特別公開を含み、目に見えるものを中心にご紹介。

各写真をクリックで詳細ページがご覧いただけます。

記事を執筆するにあたって、大阪市学芸員の森 毅さん、大阪城天守閣学芸員の宮本裕次さん、大阪城ボランティアガイドの北村美穂さん、大阪城パークマネジメントのスタッフの安田さんから助言を頂戴いたしました。記して御礼申し上げます。

参考文献:
『重要文化財 大阪城 千貫櫓・焔硝櫓・金蔵修理工事報告書 附 乾櫓』(大阪市)
『重要文化財 大阪城 大手門・同南方塀・同北方塀・多聞櫓北方塀・多聞櫓・金明水井戸屋形・桜門・同左右塀 工事報告書』(大阪市)
『新修大阪市史 史料編』第3巻(大阪市)
『特別史跡 大坂城跡 石垣修復工事施工報告書(桜門石垣修復工事 山里曲輪石垣修復工事)』(大阪市)
『日本名城集成 大坂城』(小学館)

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