写真・監修:岡 泰行/城郭カメラマン
下赤坂城の歴史と見どころ
下赤坂城跡は、金剛山地から北へ伸びる標高185.7mの丘陵上に築かれたと伝わり、南北朝期の武将、楠木正成の城跡として知られる。
昭和9年(1934)に「赤阪城跡」として国史跡に指定されたが、平成9~12年の発掘調査で出土したのは14世紀の瓦器や土師器にとどまり、城郭遺構は明確でない。
中井均氏は築城には不適な地形で、史跡指定には当時の皇国史観が影響したと指摘している。現在は村立千早赤阪中学校裏の眺望広場に石碑が建つが、眼下に広がるのは棚田である。一方で、北方約650mの千早赤阪村役場周辺(出合遺跡)では令和元年の調査で6世紀以降の遺構が確認され、南北朝期の鍛冶遺構や平坦地造成も見つかっている。楠木氏ゆかりの丘陵として、その歴史的意義が注目される。
下赤坂城の周辺史跡を訪ねて
下赤坂城の周辺おすすめ名物料理
千早城からさらに南へ行ったところに金剛山へのロープウェイ千早駅がある。この付近に「くるの茶屋」という地元で獲れる鴨や猪を使った鍋料理や山賊焼きが名物のお店があるぞ。夏は流し素麺をど~ぞ。
下赤坂城の観光情報・アクセス
岡 泰行 | 城郭カメラマン [プロフィール]
1996年よりWebサイト「お城めぐりFAN」を運営し、日本の城郭をめぐる旅をライフワークとする。長年にわたる豊富な経験と、城郭写真家としての専門的な視点から、当サイトの記事を監修。その写真と知見は、数々の書籍やメディアでも高く評価されている。
下赤坂城:城ファンたちの記憶
実際に下赤坂城を訪れた城ファンの皆さまが綴る、印象に残った景色、人との出会い、歴史メモ、旅のハプニングなど、心に残る旅の記憶を共有しています(全2件)。




千早赤阪村立中学校とその周辺が城跡。甲取山という山で、千早川をはさみ、上赤坂城と向かい合う立地。楠木正成は、下赤坂城と上赤坂城と千早城で戦った。その最前線がこの下赤坂城らしい。
( 右近)
千早赤阪村立中学校の裏手に石碑が建っている。城址から中学校の裏手の谷間を見ると、見事な棚田が広がる。日本の棚田100選にも選ばれているそうな。
( 半兵衛)