写真:岡 泰行

英賀城の歴史と見どころ

現地では、姫路市立英賀保公民館に、英賀城の資料がある。

また、悩ましい英賀城の石碑の位置は、現地踏破の上、Googleマップで寸分狂わず網羅してあるので、要チェック!(近年、移動した石碑もある)現地でスマートフォンでお使いを。

英賀城の散策コース

三木氏の英賀城(あがじょう)は、町中に残る約13本の石碑をつないで、その広さを実感する城。播磨の三大勢力のひとつと言われただけあって、城域は泣くほど広い。

英賀城の関連史跡

田井ヶ浜

田井ヶ浜(英賀の港)毛利軍が上陸した、田井ヶ浜(英賀の港)。といっても、小さな公園に石碑があるのみで、埋め立てにより港は実感できないが、城域の最南端を実感することができる(場所は上記Googleマップ参照)。

林田大庄屋旧三木家住宅

林田大庄屋旧三木家住宅ちょっと離れるが、英賀城に大いに関係、もはやリッチを通り越してセレブといっていい林田大庄屋旧三木家住宅(兵庫県姫路市林田町林田74)。

英賀城落城後、城主三木通秋の弟、定道が林田で帰農し、代々、林田藩の大庄屋を務めた。平成4年まで末裔の方が住んでいたが、市が管理することになり平成10年から10年の歳月をかけ、往事の姿に修復した(庭園整備を含むと11年)。平成22年から週に4日間だけ公開されている。余談だが三木家は河野家と同様に諱(いみな)で「道」の字を代々使用しているのが特徴だ。家紋は、三木家が河野水軍の流れを汲むことから同じものを用いている(大山祇神社の神紋も同様)。もともと伊予に越智の三木庄にあったことに由来するらしい。旧三木家住宅に使われている瓦は近年の修復で三の字に波をうたないかたちで復元されているが本来は波うつかたちが海を表している。

林田大庄屋旧三木家住宅旧三木家住宅は、母屋のほか厩や米倉、長屋などかなりの規模。機能面では屋敷の外から敷地内に水を引き入れる仕組みや、土塗りの梁、屋内に井戸を持つ。現地の人の話によると、中でも民家ではめずらしいのは蒸し風呂があること(民家の蒸し風呂が現存するのは、奈良とここの2ヶ所なのだとか)。もはやリッチを通り越してセレブといっていい。また、天明の飢饉の一揆の爪痕ともいうべきか、柱を斧で折ろうとした痕跡も残る。長屋の中心部の柱を折ることで長屋全体がつぶそうとした。近年の修復でこの中央部を補強するために、この柱の南側に隠すかたちで鉄筋を入れて補強している。

英賀城のおすすめ旅グルメ

住宅街なので特に何も無い。コンビニも無く、広い城域を歩くには兵糧が必要かも。

英賀城の史跡めぐりにこだわる最適なホテル

宿泊できるところは、付近にない。姫路をベースキャンプにJR姫路駅近郊の宿が良いぞ。

英賀城のアクセス・所在地

所在地

住所:兵庫県姫路市飾磨区英賀宮町 [MAP] 県別一覧[兵庫県]

鉄道利用

この城は、JR英賀保駅と南側を走る山陽電鉄の西飾磨駅の間に、見どころ(多くは石碑)が分布する城。じっくり時間をかけて歩きたい。JRと山陽電鉄は結構、離れており、要所でタクシー利用が現実的かもといった距離感。 山陽電鉄網干線、西飾磨駅下車、本丸跡を示す石碑まで徒歩20分。 土塁が残る英賀保神社へは、JR山陽本線、英賀保駅下車、徒歩40分。

マイカー利用

姫路市立英賀保公民館の駐車場利用が良いが、営業時間中しか駐められない。または、英賀保神社付近に駐車するしかないが、いずれにせよ、石碑のほとんどが細い道ばたにあるので、徒歩が良い。

城ファンの気になるところ (2)

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    御着城(小寺氏)、三木城(別所氏)と並び、英賀城は播磨三大城といわれたそうな。

    ( 官兵衛)

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    「英賀城本丸石碑」、「英賀城主三木家一族の墓」、「英賀神社に残る英賀城土塁」の3点基本セットは、最低でも見ておこう。余談だが、現地の人曰く、英賀三木家(播磨三木家)は、落城後、九州へ落ち延び、その後、秀吉に許され戻り、英賀神社の神主となったのだとか。

    ( 官兵衛)

城の情報

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